vsヴィアンティン三重

 1-1で連続分け

   征矢
原口 中村 坂本
  嘉茂小山
瓜生馬場大杉稲垣
   永冨

 台風接近で雨こそないが時折強風が吹きつける天候の中、伊賀の再現をなすべく、前からの守備とサイド突破で切り崩しにかかるMIO。特に瓜生、原口選手の左サイドの連携がよく、小気味いいリズムのパスで相手サイドの裏を、裏を突いていく。一度、完全な崩しからクロスをあげ、征矢選手が完全にフリーになってヘッドを放つが、枠の外に飛ぶ。
 MIOの攻勢が一段落すると、三重も小柄で俊敏なドリブラーが中盤で受けて前を向いて仕掛けはじめる。この仕掛けに結構手を焼いた印象で、DFラインが下がりだし、ボールを奪ってもうまく前線につなげられなくなる。守備でも、ボールを囲んで体を入れてボールをマイスペースに入れても「さてどうするか」と見ているうちにかっさらわれてしまうなど、リズムが出ない。それでも永冨選手の好守でしのいだ30分過ぎ、セットプレーのカウンターだったと思うが、左サイド裏に飛び出した中村選手にボールが届き、右足に持ち替えてクロス。すると大外から稲垣選手が飛び込み、右足で一切無駄のないトラップで収め、GKとの1対1を制して先取点を挙げた。

 風下に立つ後半、三重は前回MIOを苦しめた13番の選手を投入してくる。身体能力に優れる相手にボールを収められ、、馬場選手が対応に手一杯になった印象で、一気に守勢に。3分頃に右サイドのタッチライン際を破られてシュートを許し、一度は永冨選手がはじくも、こぼれ球を突き刺され、同点に。三重は13番の投入が当たった印象で、MIOは自陣に釘付けにされた、前回ロック戦と似た展開となる。ヘッドでクリアしてもボールが戻るため、マイボールにしきれず、いきおい、征矢選手へのロングボールが多くなる。カウンターの好機も中盤のなんでもないつなぎのミスで逆にピンチを招き、永冨選手の出番を増やす結果になった。
 MIOは斉藤選手、関口選手、久保田選手を続けざまに投入。これが功を奏し、主導権を握り直す。今度はクロスからのヘッド、CKこぼれからの馬場選手のシュートなど立て続けに決定機を作り出し「勝ち越し点近し」を思わせた。
 ところが終了間際に最悪の事態が起こる。相手のロビングパスに反応して飛び出した永冨選手がPA外で相手選手と交錯、ボールは見事にクリアしたが、相手の足が永冨選手の足に当たる。起き上がれず、必死の形相で痛みを訴える永冨選手にようやく気づいた主審がゲームを中断した。おそらく骨折であろう、救急車がピッチに入るほどの事態で、永冨選手は痛みを訴えながら搬送されてしまった。交代枠を使い切っていたため、大杉選手が31番の赤いユニホームをまとい、ゴール前へ。再開後は一人少ないなか、無理に前に出ず、大杉選手も相手のヘッドやこぼれ球を慎重に処理し、勝ち点1を確保した。

 永冨選手の負傷で感情的になっていたため「なんとか永冨選手に勝ち点3を」と願っていたが、しっかり引き分ける策をとった選手、首脳陣は冷静だったし、それでよかったと思う。全体を通せば、勝てる試合だったとは思う。決定機のどれか一つでも、というところだが、これは水物だし仕方がない。ただ気になったのは中盤の攻守だ。攻撃では、パスのずれや、受け手の動き出しの遅さなどでのノッキングから奪われるシーンが多かったと感じた。三重が動きながら受けてそのまま仕掛けるスタイルだったため、余計にそう思ったのだろう。関口選手投入後は、関口選手も同じようなことができるため、かなりよくなったと思う。守備では、囲んで体を入れても、その瞬間、少し動きを止めてしまうため、せっかく寄せているのにあっさり奪い返され、勿体ない印象を受けた。こういう細かいプレーは、Hondaやソニーであればもっと洗練されている。このあたりも今年の苦戦の要因のひとつかな、と感じるところだ。

 しかしこの試合は永冨選手に尽きる。三重サポーターの方々もコールしていただいたし、自分も涙が出そうになりながらコールさせてもらった。しかし、こんな悲しいコールはしたくなかった。どうか少しでも軽傷であってほしい。少しでもはやく快復してほしい。 
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vsホンダロック

  1-1

   征矢
原口 嘉茂 坂本
  小山中村
久保田馬場大杉稲垣
   永富
こんな感じで中村、嘉茂、坂本選手は割に流動的か。

 ロックは3バックで両サイドがワイドに張る形で臨んできた。ロックといえば屈強なCBと前線を軸に、前線に手数をかけずにボールを入れてくるイメージだが、この日は外連味はないものの、屈強なままにきっちりつないでサイドに振ってくるイメージで、MIOを押し込め始める。その分、ラインが高く、かつ3バックの両脇にはスペースがでることになった。3分、その形を突くように、奪ったボールを前線へ出すと、征矢選手が抜け出してGKと1対1になり、先制を果たした。直後にも嘉茂選手が同様の絶好機を迎えたがこれは枠の外。
 無防備なライン周辺、裏を狙って主導権を握れるか、と思いきや、ロックは屈強な前線のボールキープを生かしてMIOを押し込み、サイドの速さで崩そうとするサッカーを徹底する。特にMIOの左サイドが幾度も標的にされ、久保田、小山選手あたりが防戦に必死となった。セットプレーからひやりとする場面もあったが、永富選手が攻守を見せてしのいでいく。奪えればカウンターの機会はあるが、老練なロックのCB陣にうまく体を当てられるなどして追加点には至らない。
 後半はさらにロックの猛攻にさらされる。左サイドに人数をかけられ、幾度も危険な突破を許すが、永富選手のスーパーセーブやポストに救われる。押し込まれていく分、攻撃に転じたときの押し上げ圧力が減少、またスペースが見えてしまうためか、FWへのロングボール一本が目立つようになった。実際にスペースはあって征矢選手が収めるシーンも多かったが、そこから先はロックCBの厳しい守備やつなぎのミス、押し上げの遅さでなかなか好機には至らず、シュートも打てない展開に。そうこうしている77分、ついに左サイドからの決壊を許し、同点弾を浴びた。
 MIOも久保選手や関口選手を投入して反攻に向かう。ロックが左サイドを突いてくる分、ボールを奪うと稲垣選手の前に広大な領域が生まれ、持ち上がって好機をつくれるようになった。原口選手のいい
シュートもあったが、勝ち越し点には至らず、タイムアップとなった。
 先制、直後の絶好機があまりに早い時間だったので「勝てたのでは」という気もするが、決定機と被決定機を考慮すると引き分けでよし、としておくべきだろう。ロックの堅固なフィジカルをサイド攻撃に結びつけてくるやり方は、本当にやっかいなものだった。CB陣ももう何年も聞き慣れた名前で、さすがに老練な守備だった。結果論で言えば、同点に追いつかれるまでの時間帯、攻撃に転じる際にロングボール以外のやり方を2、3度試みてもよかったかな、と感じた。ただボールを出す選手からするとしっかりスペースは見えていたのだろうし、チャンスになりかけたのも事実なので、一概に間違いだったとは言い切れない。
 MIOの守備も、永富選手はもちろん、馬場選手、大杉選手、小山選手と奮闘していて、個々の局面では決して悪くなかった印象だ。こうして粘り強くやっていると大崩れせずにやっていけると思う。

 久しぶりの応援だったが、やはり生観戦、応援はいいな。旗の数も増え、芝生席での応援の幅も物理的に広がっているので、スタンドからもそれなりに見えているのではなかろうか。

久しぶりのMIO応援

 10日のホーム戦に行けることになった!今月から本格的に役が始まり、相当数のホーム戦に行けなくなると懸念しているが、とりあえず10日に行けることになったのはありがたい。
 中断試合の大分戦以来なので、ほぼ2ヶ月あいてしまった。この間チームはいい試合を見せてくれたようなので、一ファンとして当然嬉しい半面、その試合を観られないもどかしさもあった。自分が足を運んでも運ばなくても、結果やサポーターさんの魂のこもった応援には何ら影響しないとはいえ、やはり会場で喜怒哀楽を見届けたい、共有したい、というのが人情というもの。MIOを生観戦、応援できることが、自分にとってどれだけ幸せかをかみしめている最中だ。
 気候もかなり秋らしくなり、スタジアムも過ごしやすいはず。緑の分厚い絨毯のような芝、観客やサポーターが生み出す熱気、その舞台で駆け回るMIOの選手たちの姿を存分に味わう一日としたい。

W杯出場決定

 2-0で6回目のW杯を決めた。

 TV観戦していたが、基本的に前回アウエー対戦と似たような構図だったといえよう。ボールを回す豪州に対し、前から行くところは行き、引くところはしっかり2列のラインを敷いて守る戦術を見事に遂行していた。もちろん相手も豪州なのでピンチはあったが、いずれも偶発的なもので、守備のやり方や組織が破綻していた訳ではない。特にいいな、と感じたのは井手口選手。球際の強さと出足のよさ、粘り強い絡みつきで、長友選手とともに左サイドをよく守り抜いた。乾選手の運動量が落ち、ケーヒル選手が入ってきてからは、左サイドが起点にされていたが耐え抜き、原口選手が投入されると「鉄壁」といってもいいほどになったと感じた。
 右サイドも酒井選手が頑張っていたのに加え、浅野選手の奮闘もたたえたい。初めは右サイドでボールを持っても少し迷い気味だったが、前半の早いうちに一度縦に仕掛けたことで吹っ切れたのか、攻撃では少々のロストがあっても突っ込んでいき、守備でもトラップを狙って襲いかかっていた。一連の動きで豪州の左サイドが明らかに上がれなくなり、右サイドからの攻略を防ぐことに大いに貢献したと思う。

 攻撃では大迫、乾選手とも存分に持ち味を発揮した。大迫選手はさすがの貫禄、豪州クラスのDFでは歯立たないポストぶりで、得点こそないが、貢献度は絶大だった。乾選手も、縦に仕掛けていくドリブルで明らかに嫌がられていた。浅野選手もそうだが、ラインを割っても、縦に強引に仕掛けていくからこそ豪州DFに重圧を与えられたのだろうし、こういう試合では特に重要なプレーだと思う。

 一番瞠目した井手口選手に関しては、Jでは何試合か観たので能力は知っているつもりだったが、この大舞台でこれほどの存在感を放つとは言葉がない。守備はいうまでもないが、攻撃面でも徐々に存在感を出し、後半などはサイドチェンジや浅野選手への絶妙のパスなど攻撃でもゲームを掌握していた。ガンバの遠藤選手が「怪物」と評したそうだが、試合中にまさに「怪物」が目を覚ましていくのを観ているような恐ろしささえ感じた。得点の素晴らしさははいうまでもないが、得点がなかったとしてもその印象は揺らぐものではない。動けて、守備が強くてパスも出せて、点もとれる、しかも21歳でこの大舞台で仕事をやってのける、とんでもない才能だと思うし、中盤の序列の最上位に一気にのし上がるだけの働きだった。

 何だかんだ言われながら、初戦を落としながらも1試合を残しての本大会決定は賞賛されるべき結果だ。しかも内容、メンバーともに変更、底上げしながらなので相当な値打ちものの最終予選だった。相手に合わせてメンバーややり方を柔軟に変えつつ、一定のクオリティーを保つ、という点では代表史上でも相当に画期的な期間だったといえる。
 もちろん、本選になんの保証をもたらすものではないが、少なくとも代表のサッカーの「幅」が大きく広がり、武器になっていきそうなのは間違いない。 

「100冊」と「1冊」と

 「100冊読んだ自慢より、1冊しか読んでなくても、その作品について魅力的に語れる人のほうが素晴らしい」という趣旨の投稿をネットなどで目にする機会が多い。ネット閲覧は自分が関心あるジャンルに引っかかってくるから、映画やサッカーでも同類の書き込みなどを見ることがある。
 あくまで例え話であり、仮定であろう。そして、なるほど、そうかもなあ、そうだろうなあとも思う。楽しみ方や理解は人それぞれ。他人がどうこういうことではない。
 それでも、この類いの言葉を目にする度にどうしようもなく違和感を覚えてしまうのは、自分がどちらかと言えば「100冊読んだ」側、あるいはそちらを志向しているから、だ。学生時代を中心に、若い頃は年数百冊読み、映画も100本超見た年も数年はある。友人らに「あれ読んでないの、観てないの」と言われれば競争心のようなものを抱いて読み漁り、鑑賞した。作品解説などで、影響を与えた他作が紹介されれば、それも読み、鑑賞するようにした。異常なまでの多読、博覧強記の先輩を憧れとしていた(いる)し、友人には「あいつより読もう」という気持ちがあった。
 もちろん、本や映画そのものが好きだからやっていたし、やれていたし、楽しかったのだが「とにかく読みまくって、映画を観まくれば、ひとかどの人間になれるんじゃないか」という青臭い願望があったのは間違いない。今でも「年何百冊読んだ、年何百本観た」という人には、反射的に敬意を持つところがある。やはり「100冊読んだ」志向の人間だろう。
 そういった時期を経た上で「100冊自慢より1冊」には頷くところは多い。100冊だろうが1冊だろうが、受ける感動や印象に優劣などない。自分は読書好きだから超多読者に敬意は払うが、そうでない人にとっては関係のない話。冊数をこなしたから人格が磨かれるわけでもなく、人として優れているわけでもなんでもない。偉そうに蘊蓄をたれるよりは、好きな1冊を愛情込めて語るありようの方が魅力的なのは確かである。

 だが、それでもなお消えない違和感は「1冊だけでその作品の魅力が語り尽くされる、知り尽くされるものなのだろうか」という点にある。同じテーマを扱った他作品と比較したり、源流をなす作品をも知ることで、その作品の成り立ちなり特性がより浮き彫りになり、魅力が増したり、あるいは減じたりすることは間違いなくある。「そんなことを知らなくても楽しめる」のも間違いないし、それはそれでよいのだが、私の感覚では「他作を知る」課程を経た者に対して「自分の方が分かっている、楽しめている」とは胸を張っていえない。
 天才的な感性を有する人ならばともかく、多くの場合、魅力的に語れる人は、たいてい多く読んでいるものだ。上述の理由で「魅力的に語る」には、やはり一定の鑑識眼が要りようだし、それはある程度の「量」がないと磨かれない。私は何千冊読んでも鑑識眼、審美眼らしきものはいっこうに磨かれないが、それでも一定の軸のようなものは形作られている(これに対する懐疑がないとそれも危険だが)。どんなジャンルでも、ある程度当てはまることだと思う。
 
 1冊だろうが楽しめばいいし、大いに語ればいい。語ってほしい。ただ「自分の感覚を絶対視」することで、視野狭窄になる危険性と隣り合わせであるのは事実である。感性重視で「楽しければいい」ことに異議はないが、一定の知識なり、積み上げを軽視することはまた別の話だ。感性の鋭い人はともかく、私は愚鈍な頭脳と感性を嘆きつつ、懐疑のまなざしを向けつつ、もちろん楽しく読むながら「100冊志向」も大事にしていきたい。
 
 

  
プロフィール

蹴球四十雀

Author:蹴球四十雀
滋賀のサッカーJFLチーム「MIOびわこ滋賀」を心の底から応援しつつ、たまにフットサルで息を切らす。一方、書斎での濫読(純文ラノベ歴史ノンフィクション)や琵琶湖周辺の野山歩きもこたえられません!

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